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2011年10月23日

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

富山を出発するときは、空もどんよりとしていて雨が心配でしたが、白川村の大白川に着いてからは,そんな心配も吹き飛びました。スタート時には雨も落ちて、傘のお世話になったりしていましたが、時が経つにつれて空が明るくなり澄み切った青空の下で,今日の自然塾10回目は無事に終了しました。

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

白水湖で集合写真を撮りました。今日の先生は“岩佐 勝美”さんです(写真では一番右の方)。岩佐さんとは森林総合支援センター設立前からのお付き合いがあり、森林総合支援センター岐阜所長のような感じでご協力いただいています。

温泉が湧出しており、かすかに硫黄の臭いも漂います。平瀬温泉等の源泉がここにはあります。岩佐さんと高原さんの後方に白い煙が見えると思いますが、それが温泉の湧出元です。湖の近くには宿泊もできるロッジもあり、300円で入浴できる露天風呂もあります。

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

ここを流れる小川の水の色がとてもきれいです。エメラルドグリーンからブルーサファイアのような色の水が流れています。季節によって水の色は変化するそうです。

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

駐車場付近にはドロノキの林があります。上の写真はドロノキの幹ですが、特徴は若い幹にダイヤ型の模様が現れる事です。樹齢を重ねる毎に幹はがさがさした感じになります。ドロノキはヤナギの仲間であり、種子の散布は独特です。ネコヤナギの種子が風に乗って漂うごとく、ドロノキの種子も風に乗って飛び立ちます。半端な量では無いので、あたかも雪が降るごとくきれいで幻想的な雰囲気で子孫の繁栄を風に任せておこなっているようです。【柳絮(りゅうじょ)】と呼ばれる現象です。

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

上の写真がドロノキの種子ですが、皮がはじけて綿毛をまとったそれが飛び立ちます。今日もドロノキの下には多くの房状の種子が落ちていました。

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

これほど大きなミズナラが林立しているのは他ではあまり見ないのですが、大白川には直径が1mクラスの大木がたくさんあります。ブナ科の樹木であるブナとミズナラは標高によって住み分けをしているのですが、ここではブナ林とミズナラ林が共存しています。

青空と黄葉はとても相性が良くて写真写りも良いようです。

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

森の黄葉は字のごとく“黄色の葉”が多いように思います。紅葉した樹木が少ないのは地球環境の変化によるものだとしたらちょっと気になります。

黄葉(紅葉)の仕組み:落葉樹の葉は一年間の老廃物を溜める倉庫のような物で、老廃物で一杯になった葉は樹体から葉緑素の供給を絶たれます。(離層ができる)~葉緑素が無くなると今までの緑だった葉が他の色素で目立つようになります。
それが黄色の色素です。黄色の色素が無いか少ない樹種(ホウノキなど)は枯葉色になってやがて樹体から落ちていきます。紅葉はちょっと違っていて、葉緑素が絶たれた葉の中に赤色の色素ができてきて葉が赤く染まります。

今年はモミジの仲間のようにきれいな紅葉を見せてくれる樹木も部分的に赤かったり、黄色になっていたり、緑のままだったりしています。紫外線が当たりやすい場所には比較的、紅葉した葉が多いようでもあります。個人的な考えですが光量や気温の微妙な変化で紅葉する木が少ないのではないかと思います。

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

帰路に見つけた、真っ直ぐ天に伸びるブナです。これほど真っ直ぐに、正にスギのように真っ直ぐ伸びたブナはあまりお目にかかりませんが、ブナが植栽密度が高くて伸長成長を競争しておこない、真っ直ぐに天に向かって伸びたブナの生き残りなのかなと思ってしまいます。周りに邪魔をする樹木が無いので、これから肥大成長をおこなって幹が太くなってくることも期待できるブナですね。

じゅげむ自然塾10回目(大白川)

落差72mの白水の滝です。カメラがコンパクトなデジカメなのできれいに撮れないのですが、ダイナミックな滝です。

今日の講師の岩佐さんから、最後にお土産をいただきました。

『北ひだの森をあるこう』という、岐阜県北飛騨の森に出会うBOOKです。今日行った大白川をはじめ、池ヶ原湿原、天生湿原、深洞湿原、白木峰等々の記事が載っています。岩佐さんが写真を撮り、文章も書かれたりしてできあがったガイドBOOKです。ただ非売品のため入手は難しく、今日参加し方々にはとても貴重なお土産となりました。





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