2014年09月21日
自然塾7回目(利賀)2014年度
秋の気配も濃厚となった9月21日(日)!利賀ふれあいの森で自然塾7回目を開催しました。砺波市庄川町小牧から156号線に別れを告げ、脇谷で途中下車をして、普段通過してしまってじっくりと見たことが無かった、国指定天然記念物「脇谷のトチノキ」を見学しました。

トチは長命な樹木ですが、このトチは国指定の記念物になるだけあってそれはそれは大きくて,元気あふれる樹勢を保っています。これからも長い間この地で生きていく事でしょうね!


今日の講師は森林インストラクター&樹木医である、吹上さんです。樹木医らしく樹木の生理についても専門的に解説をしていただきました。



ふれあいの森を歩くと、気持ちのいいブナ林に入ります。ブナの森は人間の心を癒してくれる効果が大きいようで、他の森を歩くより軽やかに足が進みます。ブナの実は今年は凶作ということですが、小動物の個体数調整を司ったり、クマなどのエサになったり重要な役割を持っています。ブナ科の樹木のボスとして威風堂々と林立しています。


ブナの森を出たところで集合写真を撮りました。途中にはロープを持って進まないと行けないような急な斜面もありましたが、皆さん無事にここまで来ることができました。もう少し下りると車を止めた山道に出ます。


遅い昼食を取った後、道から100m程度入った場所にある大カツラを見にいきました。カツラは幹を見ると荒々しい樹肌ですが、葉っぱはハート型の優しい葉っぱです。
水気の多い場所を好むカツラの側には必ず水の流れがあります。地下水脈であったり、地上を流れる川添いであったり・・・山を下りてカツラが目に入ると水辺が近くなった事を実感できます。

帰路、アスファルト道路を歩いていると、道端の朽ち木に美味しそうなキノコが発生していました。 しかしこのキノコは有名な毒キノコ「ツキヨタケ」である事がわかりました。シイタケなどと間違えて、食中毒を起こす原因となるキノコです。 見るからに新鮮で美味しそうですが、中毒例が最も多いのがツキヨタケ・・・キノコ狩りの時は十分注意いただきたいキノコです。
このあと、坂上の大スギ(樹木医が治療した箇所が見てとれる)を見学して、その場で今日の自然塾を終了としました。帰りはそれぞれ、奥山の自然を楽しみながら帰られた事と思います。

トチは長命な樹木ですが、このトチは国指定の記念物になるだけあってそれはそれは大きくて,元気あふれる樹勢を保っています。これからも長い間この地で生きていく事でしょうね!


今日の講師は森林インストラクター&樹木医である、吹上さんです。樹木医らしく樹木の生理についても専門的に解説をしていただきました。



ふれあいの森を歩くと、気持ちのいいブナ林に入ります。ブナの森は人間の心を癒してくれる効果が大きいようで、他の森を歩くより軽やかに足が進みます。ブナの実は今年は凶作ということですが、小動物の個体数調整を司ったり、クマなどのエサになったり重要な役割を持っています。ブナ科の樹木のボスとして威風堂々と林立しています。


ブナの森を出たところで集合写真を撮りました。途中にはロープを持って進まないと行けないような急な斜面もありましたが、皆さん無事にここまで来ることができました。もう少し下りると車を止めた山道に出ます。


遅い昼食を取った後、道から100m程度入った場所にある大カツラを見にいきました。カツラは幹を見ると荒々しい樹肌ですが、葉っぱはハート型の優しい葉っぱです。
水気の多い場所を好むカツラの側には必ず水の流れがあります。地下水脈であったり、地上を流れる川添いであったり・・・山を下りてカツラが目に入ると水辺が近くなった事を実感できます。

帰路、アスファルト道路を歩いていると、道端の朽ち木に美味しそうなキノコが発生していました。 しかしこのキノコは有名な毒キノコ「ツキヨタケ」である事がわかりました。シイタケなどと間違えて、食中毒を起こす原因となるキノコです。 見るからに新鮮で美味しそうですが、中毒例が最も多いのがツキヨタケ・・・キノコ狩りの時は十分注意いただきたいキノコです。
このあと、坂上の大スギ(樹木医が治療した箇所が見てとれる)を見学して、その場で今日の自然塾を終了としました。帰りはそれぞれ、奥山の自然を楽しみながら帰られた事と思います。
Posted by tsuru at
18:10
│Comments(0)
2014年09月07日
26年度自然塾6回目
夏の名残の暑さが残る9月7日(日)、魚津市にある洞杉樹木群を訪れて自然塾第6回目を開催しました。昨年も人気がある場所で、多くの皆さんに参加していただきましたが、今年も18名の参加者で初秋の一日、洞杉樹木群をじっくりと観察しながら歩きました。

山の守駐車場に寄り、そこからさらに奥まった駐車場まで移動して、そこからは歩いて洞杉樹木群まで行きます。歩く前に注意事項等を今日の講師である,近堂さんが皆さんに伝えています。


洞杉樹木群までの道中にはいろいろな野草や樹木があります。すべて解説していると時間が足りなくなるのでめに止まった植物達について何点か近堂さんがお話ししています。
オオイタドリ・タケニグサ・キリについて解説しました。
オオイタドリは“大痛取り”と漢字で書くと痛みを取り除いてくれそうな植物だな~とも思いますね。春の新芽や茎は食用になりますが、シュウ酸が多く、結石ができる体質の人はあまり食べない方が賢明ですね!
タケニグサは漢字で書くと“竹煮草”または“竹似草”と書きますが、竹を煮るときに一緒に煮るとタケが柔らかくなるから・・・とか竹に似た草だから・・・とかいいますが真相ははっきりしないようですね。
キリは漢字では“木辺に同じ”と書いて“桐”と呼びますが、新芽の頃は植物とよく似ているのでこのように書いて桐となったのでしょうか・・・

散策路を進むと途中に片貝川に下りることが出来る場所があります。そこには蛇石と呼ばれる石が,川の流れの中にあります。白い石の中の模様はまさしく蛇がくねくねと動いている様そのものです。片貝川もこの辺りまで来ると、このまま飲んでも良いくらいにきれいな水になります。実際に飲んでみると水道水では味わえない,ソフトなのどごしが楽しめます。この地を訪れたら是非飲んでみて下さい。


ここはまた、人工林の多い場所であり、伸びやかに育ったスギについて近堂さんから解説してもらいました。 もう少し進むと道沿いにミズナラの大木が立っています。このミズナラはカシノナガキクイムシとナラ菌により罹患し、枯死する運命にあったのですが、治療を施し、枯れずに残った木です。現在は元気に葉を付けて頑張っています。岩の上に根を張り、岩を抱え込むようにこのミズナラも生きています。

崖の上に立っている樹木の根が岩の上を伝って下りてきて崖下の土中に根を張っています。樹木は生きるためにいろいろと知恵を絞ってその場で生き延びる術を見つけているようです。 動き回って良い住み場所を見つける動物たちより、生長したその場所が終の棲家になる樹木を含めた植物達にとっては芽を出し,根を張った場所の条件によってその後の一生を左右する事を考えると、土壌や気象、水などの条件が極めて大切になりますね・・・

洞杉樹木群に着くと散策の留意点を書いた看板があります。この看板を一読してから散策を開始すればより安全に楽しむことができそうです。


次に木道が整備されている散策ルートについての案内板があり、それも頭の中にちょっとは入れておくと、見逃してはいけないような巨木も間違いなく見る事ができると思います。また、洞杉及び岩上植物群落についての説明版も読んでから散策を始めるといいと思います。
屋久杉にも匹敵するくらいに貴重な群落であり、幹周りの大きさや生きてきた年月等も日本で有数の巨木群とのことです。洞杉という名は、岩の上に生長した杉が長い年月の内に岩が風化して崩れ落ちて根元が洞のように空間が出来たスギの様子から来たことばとのこと・・・岩おも凌ぐ長命なスギにはしたたかな生存戦略が宿っている事は間違いないと思います。

足場のいい広場に立っている洞杉の前で近堂さんが解説をしています。空洞になった根元の話とか、スギとは思えない樹形についてもその成り立ちについて説明をしています。



散策路を歩くと見ることができる樹木達です。三枚目の写真の洞杉などはまさしく根元がぽっかりと空洞になっているのが見てとれますね・・・
まさしく洞杉ですね!
微妙なバランスで岩の上に立っているスギですが、上手く倒れないように幹を曲げたり,枝を太くしたり細くしたりしながら生きているのでしょうね!頑張れ!と応援したくなりますね

最後に参加者全員で集合写真を撮りました。 駐車場からは2~3km歩いたと思いますが、洞杉は足が棒になっても歩いて来て見る価値はあります。興味のある方は是非二度三度と足を運んで下さい。
自然塾は身近なワンダーランドを皆さんに紹介することも目的の一つだと考えています。このブログを見て興味が湧いた方も是非現地で洞杉巨木群をご覧いただくことをお薦めします。
参加いただいた皆さんにはお疲れ様でした。

山の守駐車場に寄り、そこからさらに奥まった駐車場まで移動して、そこからは歩いて洞杉樹木群まで行きます。歩く前に注意事項等を今日の講師である,近堂さんが皆さんに伝えています。


洞杉樹木群までの道中にはいろいろな野草や樹木があります。すべて解説していると時間が足りなくなるのでめに止まった植物達について何点か近堂さんがお話ししています。
オオイタドリ・タケニグサ・キリについて解説しました。
オオイタドリは“大痛取り”と漢字で書くと痛みを取り除いてくれそうな植物だな~とも思いますね。春の新芽や茎は食用になりますが、シュウ酸が多く、結石ができる体質の人はあまり食べない方が賢明ですね!
タケニグサは漢字で書くと“竹煮草”または“竹似草”と書きますが、竹を煮るときに一緒に煮るとタケが柔らかくなるから・・・とか竹に似た草だから・・・とかいいますが真相ははっきりしないようですね。
キリは漢字では“木辺に同じ”と書いて“桐”と呼びますが、新芽の頃は植物とよく似ているのでこのように書いて桐となったのでしょうか・・・

散策路を進むと途中に片貝川に下りることが出来る場所があります。そこには蛇石と呼ばれる石が,川の流れの中にあります。白い石の中の模様はまさしく蛇がくねくねと動いている様そのものです。片貝川もこの辺りまで来ると、このまま飲んでも良いくらいにきれいな水になります。実際に飲んでみると水道水では味わえない,ソフトなのどごしが楽しめます。この地を訪れたら是非飲んでみて下さい。


ここはまた、人工林の多い場所であり、伸びやかに育ったスギについて近堂さんから解説してもらいました。 もう少し進むと道沿いにミズナラの大木が立っています。このミズナラはカシノナガキクイムシとナラ菌により罹患し、枯死する運命にあったのですが、治療を施し、枯れずに残った木です。現在は元気に葉を付けて頑張っています。岩の上に根を張り、岩を抱え込むようにこのミズナラも生きています。

崖の上に立っている樹木の根が岩の上を伝って下りてきて崖下の土中に根を張っています。樹木は生きるためにいろいろと知恵を絞ってその場で生き延びる術を見つけているようです。 動き回って良い住み場所を見つける動物たちより、生長したその場所が終の棲家になる樹木を含めた植物達にとっては芽を出し,根を張った場所の条件によってその後の一生を左右する事を考えると、土壌や気象、水などの条件が極めて大切になりますね・・・

洞杉樹木群に着くと散策の留意点を書いた看板があります。この看板を一読してから散策を開始すればより安全に楽しむことができそうです。


次に木道が整備されている散策ルートについての案内板があり、それも頭の中にちょっとは入れておくと、見逃してはいけないような巨木も間違いなく見る事ができると思います。また、洞杉及び岩上植物群落についての説明版も読んでから散策を始めるといいと思います。
屋久杉にも匹敵するくらいに貴重な群落であり、幹周りの大きさや生きてきた年月等も日本で有数の巨木群とのことです。洞杉という名は、岩の上に生長した杉が長い年月の内に岩が風化して崩れ落ちて根元が洞のように空間が出来たスギの様子から来たことばとのこと・・・岩おも凌ぐ長命なスギにはしたたかな生存戦略が宿っている事は間違いないと思います。

足場のいい広場に立っている洞杉の前で近堂さんが解説をしています。空洞になった根元の話とか、スギとは思えない樹形についてもその成り立ちについて説明をしています。



散策路を歩くと見ることができる樹木達です。三枚目の写真の洞杉などはまさしく根元がぽっかりと空洞になっているのが見てとれますね・・・
まさしく洞杉ですね!
微妙なバランスで岩の上に立っているスギですが、上手く倒れないように幹を曲げたり,枝を太くしたり細くしたりしながら生きているのでしょうね!頑張れ!と応援したくなりますね

最後に参加者全員で集合写真を撮りました。 駐車場からは2~3km歩いたと思いますが、洞杉は足が棒になっても歩いて来て見る価値はあります。興味のある方は是非二度三度と足を運んで下さい。
自然塾は身近なワンダーランドを皆さんに紹介することも目的の一つだと考えています。このブログを見て興味が湧いた方も是非現地で洞杉巨木群をご覧いただくことをお薦めします。
参加いただいた皆さんにはお疲れ様でした。
Posted by tsuru at
20:30
│Comments(1)