ナチュログ管理画面 環境も考えるアウトドア 環境も考えるアウトドア 北陸・甲信越 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報

スポンサーリンク



上記のお知らせは30日以上更新のないブログに表示しています。
記事を更新するとこのお知らせは表示されなくなります
  

Posted by naturum at

2015年11月15日

自然塾9回目(二上山麓)

雨模様の11月15日(日)、自然塾9回目を伏木地域の二上山麓の万葉ライン沿いで実施しました。 今日のコースは林道白山線をメインに歩きながら、里山林の樹木観察等を午前中におこない、午後からは万葉歴史館で、解説員の説明を聞きながら、古(いにしえ)の歴史について学ぶ自然塾としました。




白山線の起点付近には歴史ある『気多神社』があります。その駐車場に車を止めて、歩きはじめましたが神社沿いの沿線にはサクラの並木がしばらく続きます。よく見ると、〝テング巣病〟に罹患しているサクラが多かったので、テング巣病について解説しました。

神が降臨するときに乗って来るのがサクラ! そういう言い伝えもある高貴な樹木がサクラ・・・神社にはふさわしい樹木ですね。大事に育ててあげたいものです。



白山線沿いには、農家の方々が管理している畑もあります。写真で見えるのはユズです。今年はユズが豊作との事でこの木にもたくさん実が付いています。ユズもバラ科!バラ科の樹木にはトゲがある事が特徴ですが、ユズにはとてつもなく強力なトゲが幹にあります。実を摘むのも大変手間がかかるようです。



今日の参加者には地元伏木で万葉歴史館に勤務していらっしゃった、喜多さんもおられたのでユズ畑越しに見える日本海の眺望について案内板を使って説明していただきました。ここからは新湊大橋はもちろん、天候がいいと立山連峰がきれいに見えるとのことで、快晴の日に是非再訪してみたい場所です。



案内板には写真も含めて判りやすく解説が書かれています。高岡は越中国府に長く赴任(5年)しており、歌人としても有名な家持の高岡にちなんだ歌が数多く残されています。 

代表的な歌の一つに以下の歌があります。

雄神川 紅にほふ 少女らし 葦付取ると 瀬に立たすらし
(雄神川の川面に紅の色が映えて匂うように美しい。 娘たちが葦付を取ろうと瀬に立っているらしい。)

幣(ぬさ)まつり 祈り申して 難波津に 船を浮け据ゑ  ・・・難波津(ナニワズ) 
ナニワズということばが出て来ますが、ナニワズという樹木(低木)もあります。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%8B%E3%83%AF%E3%82%BA

この樹木は夏に落葉する、夏眠する樹木として知られていますが、家持の歌に出てくる、難波津(ナニワズ)はここから命名されたのでしょうか?調べてみると面白そうですね!




白山線を歩いてしばらくすると、天候も回復して来て気持ちのいい散策日和になりました。ゴンズイとクサギという実がよく似た樹木が両方とも見つかったのでそれらについても見ていただきました。




自然塾ではこれまでも葉っぱについての解説が多かったのですが、黄葉した複葉について、ヌルデとウルシの違い等々について解説しています。



平坦で歩きやすい散策路沿いですが、見るべき樹木や野草は豊富にあるので、解説する題材には事欠かない初心者から専門的に学びたい方までカバーできるとてもいいコースです。

万葉ラインまで足を伸ばして散策するとまだまだ見所があるものと思います。ただ、モウソウチクに凌駕されている場所がとても多く、竹林の適正管理が急務であることを痛感しました。



お昼頃から雨足も強くなり、気温も下がって来たので万葉歴史館に移動して、越中国府のあった高岡市(伏木)の歴史について専門解説員の方に説明していただきながら知識を吸収して、自然塾9回目を終了しました。

次回は2015年度自然塾最終回です。



  


Posted by tsuru at 20:00Comments(0)